とある法務部員の備忘録

IT企業で法務をやっている独身アラサー。法務系のネタ、英語、雑記、ブログ運営などについて自由気ままに書き綴っています。

企業法務に就職してからも使える基本書

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 どうも~(^ω^)

 今回は、司法試験の受験生時代に使用していた基本書のうち、法務として就職してからも「使える」と思ったものを少し紹介したいと思います(あくまでも主観です)。

 

 もし、ここで紹介した基本書をご使用になられている方は、企業法務に就いてからも使えるのでご安心ください(?)

(2017年3月17日公開 ※民法改正に伴いいずれリライトします)

 

 

① プラクティス民法 債権総論(潮見佳男)

  債権法の大家・潮見先生による著書。受験生なら誰でも知っている本だと思います。

 法務担当者であれば、「民法(債権関係)改正法案の概要」などの改正法案関連の本にも目を通していると思いますが、何といっても、潮見先生は、司法試験考査委員を務められたほか、法制審議会民法(債権関係)部会の幹事。債権法については、日本法学界のトップランナーです。

 その潮見先生が執筆された本著は、契約書審査のありとあらゆる場面で役に立ちます(潮見先生がおっしゃっていることだから…という安心感もある)。とりあえず、法務担当者のデスクに一冊!というぐらいの位置づけだと思います。

 

② 民法講義Ⅳ-1 契約(山本敬三)

  債権各論(契約法)については、前述潮見先生のいわゆるイエロー本も秀逸ですが、要件事実論を交えた債権各論の著書としては、本著は「最強」です。じっくり読むというより、契約類型ごとに要件事実を確認したいときに、辞書代わりに使うという位置づけでしょう(おそらく、大半の受験生もそういう位置づけで使用していると思います)。

 ただし、条文や判例の趣旨といった理論的な部分を深く突っ込んで勉強したいのであれば、別の本の方がいいと思います。

 

③ 完全講義 民事裁判実務の基礎<上巻> (大島眞一)

 要件事実論の入門書といえば、紛争類型別や新問研も有名ですが、自分はこちらの大島先生の本が好きでした。知る人ぞ知る名著です。何といっても分かりやすい。法務担当者として、要件事実論を勉強したいという方は、ぜひこちらの著書をご一読されることをオススメします。

 また、(あくまでも自分は)要件事実論を忘れがちなので、デスクに置いておくと結構便利です。

 

④ リーガルクエスト会社法(伊藤靖史ほか)

 こちらも受験生にはおなじみのリークエ会社法。

 「辞書代わりとしてデスクに置くなら江頭先生の本が良いのでは?」という意見もあると思いますし、たぶんそれ正解です。

 ただ、個人的に会社法絡みの問題は、理論的に深掘りするというより、簡潔な説明が欲しいと思う場面が多く、リークエが合ってますし、こちらで十分です。

 

(追記:2017/10/10)

 田中亘先生の「会社法」もオススメです。

 

⑤ 著作権法(岡村久道)

 自分は知財法選択でしたので、著作権法の基本書を買う必要があったのですが、こちらの岡村先生の本を使っていました。「著作権法なら、中山先生の方が有名なのでは?」という意見も分かりますし、実際使ってました。しかも、岡村先生といえば、情報セキュリティや個人情報保護法が専門のイメージ(但し、岡村先生は、DeNAのキュレーション事業問題の第三者委員会の構成委員を務められています)。

 ただ、ぜひ一度読んで欲しいのですが、図表を交えながら、判例や通説の見解に触れつつ、自説を展開されているため、非常に「読みやすい」です。知財を扱う機会が多い方でしたら、複数の基本書に目を通す必要があるかもしれませんが、とりあえず、自分は岡村先生の著書に一票。

  

 とりあえず今回はこんなもんでしょうか。

 受験生時代に使用していた基本書でも未だに現役で活躍している本が多く、文字通り「一生のお付き合い」になります。受験生の皆さまも、是非そういう気持ちを持って、基本書を大事にしてください!(*´ω`*)