とある法務部員の備忘録

IT企業で法務をやっている独身アラサー。法務系のネタ、英語、雑記、ブログ運営などについて自由気ままに書き綴っています。

株式会社リグシーの笹原さんにお会いしてきました(+α)

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株式会社リグシー_笹原さん

 

 以前、リーガルテック関連の記事として、↑このような拙い記事を書きましたところ、リグシーの笹原さんより直接ブログにお問い合わせを頂戴し、昨日お会いしてきました!

 なお、「Holmesの綴りが間違っていますよ笑」とのご指摘を受け、速攻で修正しました。大変失礼しました(^_^;)

 

 「ブログで記事に書いて頂いても大丈夫ですよー」とご快諾を頂けたのですが、いざ記事を書いてみようと思うと難しいですね。。「お会いして色々お話を聞くことができました」と書くだけでは面白みがないし、深く書こうにもどこまで書いていいのか分からない(笑)

 

 そこで、今回笹原さんとお話させて頂いた中で出てきた話題を「補完する」という趣旨でちょっと書いてみたいと思います。

 

SNSじゃなくてブログを書く理由

 今回、笹原さんより「Facebookで(記事を)書かないんですか?」と質問をお受けしたのですが、SNSで書かない理由をより詳しくまとめると以下のような感じでしょうか。

 

 勝手なイメージですよ?

 Facebookは「セレブが集まる社交パーティ」、Twitterは「ガヤガヤした居酒屋」、Instagramは「写真展覧会」。ちょっと語弊があるかもしれないですが、こういうイメージです。片や、ブログ界隈は「本屋」。ブログをやっている人が、SNSでブログや記事を拡散するのは、例えるならば、上記のような人が集まる場所に行って、「こういう本を書いたので、読んでみませんか?」と宣伝するようなものです。

 もし、これらのSNSでブログ記事のようなものを書くとなると、みんなが楽しく歓談している中で、いきなり講演やスピーチを始めるのと同じです。聞いてくれる人もいるかもしれないですが、参加者の属性はそれぞれ異なるので、当然ノイズに感じる人もいます。「うわぁ、、あの人なんか必死に話してるよ…」という冷たい視線が降り注ぐ中、講演を続けるだけのメンタルは自分にはありません(笑)

 

 本屋に執筆した本を置いておいて、「自由に読んでください」という方が自分にとってやりやすいので、ブログを書いてます。興味を持ってくれた人が、上記の人が集まるところに行って、自分の本を紹介して頂けたらめちゃくちゃ嬉しいですが、それはあくまでも結果論ですね。

 

管理部門の既得権益について

 リーガルテックの推進が進むと、例えば、これまで3人のマンパワーが必要だった業務が、1人で済むようになったりして、管理部門がスリム化される。そうすると、特に大企業なんかでは反発作用が生まれるのではないですか?という、既得権益やセクショナリズムの問題に言及したのですが、どの企業も契約書の締結承認フローや管理に悲鳴を挙げているのが現状であり、業務を合理化したい→けど、チェンジングコストがかかる…という問題の方が大きいというのは、お聞きしていて「あー、それはどの会社さんも同じなのか」と思いました。

 リーガルテックを導入してみたところで、自社環境に合わなければ、そのまま使われずに廃れていくし、そもそも合うかどうかも分からないのに、セクショナリズムも何もないですよね。

 

契約書の共同編集機能について

 笹原さんのおっしゃるとおり、契約書の共同編集は現実的に難しい部分があるんだろうなーと思います。承認フロー的にもその場で最終条項案を示せないことがほとんどで、現状としては、Wordファイルの交換などで、コメントの往来をするところに落ち着いています。

 他方、私は、日本人って、契約書の交渉を「喧嘩」とか「紛争」だとか、本来避けるべきものと認識している傾向があるんじゃないかと日々感じていまして、こういう認識も変わっていかなければならないものなんじゃないかという思いがあります。

 

dotplace.jp

 はっしーさんのブログの中で紹介されている↑こちらの記事を読ませて頂いたのですが、この中に、凄く共感できる一文があります。

契約書の大きな特徴の一つは、一方当事者だけでなく、契約当事者双方によって編集されていくことである。「契約書の文言って修正できるんですね! 一方的に提示されてそれにサインするものだと思っていました」と言う方に出会うこともあるが、契約書は契約当事者の合意内容を実現するためのコミュニケーション・ツールと捉えるのが正しい。契約当事者双方で修正を繰り返すと、Wordのコメント機能や削除履歴上で、契約当事者間の利害対立がアツいバトルとなって表れることも少なくない。だが、そのようなやり取りも、契約当事者双方が契約の目的にしたがって「あるべき形」に向かって編集を重ねていく共同作業と考えたほうがポジティブであるし、はるかに生産的であろう。

 

 まさにこれです。お互いの利害が対立している状況において、背後に色々な思惑があって、時にそれがバチバチ火花を散らすこともありますが、「これからビジネスをやるにあたって、お互い気持ちよく取引しましょう」「そのために契約を結びましょう」というゴールは同じはずです。あとは、「共同でエディションする」という視点があるかないか。最終意思決定の前に、そういう距離感を縮めるツールはあっても良いのではないかと思います。

 あと、その話に通じるところでもあるんですが、法務部門はブラックボックス化し過ぎています。私は、契約交渉をするにあたって、先方の営業担当者の方に「法務と直接話をさせてください」とお願いすることもあるのですが、これが受け入れられたことはないですね。商談や直接交渉の場に法務が出てこない方が良いというスタンスの会社さんもあると思いますが、私の経験上、心の通っていない交渉は得てして難航します。向こうの真意が分からないので、それを引き出すにも時間が無駄に掛かるのです。すんごい効率の悪いことしてるなぁ…と。

 別に喧嘩しているわけじゃないし、かと言って馴れ合うわけでもない。ビジネス上の信頼関係を築いて、一緒に良い作品(契約)を作りましょうというコンセンサスを形成する段階を経た方が、実は、長い目で見たときに、契約交渉はスムーズになるのではないかなーと思ったりしています。

 

リーガルテックの未来について

 ROSSが、ロースクール卒業生レベルのメモランダムだったら作れるという話を聞き、そういうAI技術が進歩していったら、最終的にはパラダイムシフトが起こり、全部AIがやってくれるようになるんだろうなーと思って、安直に答えましたが、正直なところ、短期的な未来は全然分かりません(^_^;)

 

 私の会社でも、やっと契約の承認フローや管理方法を見直し始めたところで、リーガルテックが、どのようなベネフィットをもたらしてくれるのか、検証する段階にすらないのですが、少なくとも契約回りについては、確実に変わると思います。

 あとは、法務に限った話じゃないですけどボーダーレス化。これは社内の部署間という意味だけでなく、会社間の垣根や国境も含めて。それこそオープンソースのように、契約書の雛形やノウハウなどが広く共有され、他国の弁護士とも簡単に繋がれるような法社会は実現するんじゃないか…といいますか、実現して欲しいと願っています。

 

最後に

 株式会社リグシーの笹原様。お声がけ頂きましたこと、改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました!私自身、学ばせて頂くことがたくさんあり、非常に実のある1日となりました。また機会がございましたらご一緒させてください。

 といったところで、今回の記事を締めくくらせて頂きたいと思います。それでは!